7/12(日)須坂市峰の原高原集会所にて第1回峰の原高原大学講座が開催されました。
第1回のテーマは「漁場管理と渓流魚保全を考える」と題して、
長野県環境保全研究所の北野聡さんから「イワナの遺伝子調査からわかってきたこと」
長野県水産試験場環境部の伝田郁男さんから「禁漁を中心として漁場管理」と
2本の講演をしていただき、その後はこれからの渓流のあり方について
トークセッションを行いました。






いただいた2つの講演での内容をまとめると以下のような内容でした。
・研究の過程で現在までに37タイプの遺伝子が見つかっていて、4つのグループに
分類できる。
・4亜種(アメマス、ニッコウイワナ、ヤマトイワナ、ゴギ)に分類されるイワナを
遺伝子的な4つのグループに当てはめるのは難しい。
・つまり見た目が違うからといって必ずしも遺伝子的に異なるとは限らない。
・例えば、木曽川水系と天竜川水系のヤマトイワナでも遺伝子タイプは異なる。
・複数のタイプが混在する河川がほとんどだが、これはイワナが異なるタイミングで
海から遡上した可能性がある。
・この傾向は太平洋側よりも日本海側の方が強く、水温や日本海の生い立ちから
推測して、日本海側の方が川への侵入のチャンスが多かったことが考えられる。
・在来イワナの存続を脅かす存在としては、生息地の破壊・分断、乱獲、種苗放流
外来マス類の導入、地球温暖化などがある。
・日本は世界的に見てもイワナが生息する南限であり、日本のイワナは貴重であり
世界に誇ることができるイワナ。
・とくに南限に棲むキリクチは、生息域が狭められ、遺伝子の多様性が失われ
最大で17%も奇形が発生している沢もあり、在来イワナ固体群保全が望まれる。
・保全策として考えられるのは、禁漁措置、環境改善、非在来種の選択的除去
在来分集団間での移植、ダムの撤去などが挙げられる。
・志賀高原漁協の雑魚川では、時代の流れに逆行して放流を行わない魚の増殖を
模索してきたが、現在では1.1匹/uという全国屈指の魚影を誇る河川になっている。
・ちなみに通常、遊魚が行われている河川では0.01〜0.1匹/u程度。
・これは支流を種沢として、すべて禁漁にしているために生まれる「染み出し効果」
によるもの。
・本年度からこれまで遊魚可能だった雑魚川支流の満水川上流を禁漁区とし
染み出し効果がどれくらい起こるが実証する。
・禁漁区である味噌川尾頭沢(木曽川最上流)で、堰堤と堰堤にはさまれた区間のイワナ
をすべて移動させ、その後の増殖過程を観察したところ1年で元の魚影に戻った。
第2回のテーマは「昆虫の魅力を語る」で開催日は8/9(日)です。
詳しくはこちらでどうぞ↓
http://yamano-yado-kimama.com/?p=1525
posted by いわなの学校 at 22:03
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